聴くことと伝えること

毎日の生活や仕事の中で、コミュニケーションは重要な要素です。特に「聴くこと」と「伝えること」は、相手を理解するために欠かせないものです。そのことが信頼関係に繋がる第一歩です。今回は日々の業務の中で常に意識したい「聴くこと」と「伝えること」を整理しました。

聴くことの大切さ

「聴く」とは、単に耳で情報を捉えるだけでなく、相手の気持ちや背景を理解することを意味します。これは、単に「聞く」とは異なり、相手の言葉の裏にある感情や思いを汲み取ることが求められます。特に、クライアントとの対話においては、相手の言葉を真摯に受け止め、その背後にある意図や感情を理解しようと努めることが重要です。

例えば、あるクライアントが遺言について相談に来たとき、その話の表面だけでなく、その背景にある家族への思いや将来への不安に耳を傾けることが大切です。こうした「聴く」姿勢が、クライアントにとって自分が尊重され、理解されていると感じる瞬間を作り出し、信頼関係を築く礎となります。

伝えることの大切さ

一方で、「伝える」ことも同様に重要です。相手に自分の思いや情報を伝える際には、わかりやすく、相手が理解しやすい形で伝えることが大切です。専門用語を避け、具体的な例を用いることで、相手が内容を理解しやすくなります。

例えば成年後見制度について説明する際には、専門的な法律用語をそのまま使うのではなく、日常的な言葉に置き換えた説明や、図やイラストを使うことで、とにかくわかりやすく伝えたいものです。

「伝える」ことのポイントは、相手の立場に立って考えることです。相手が何を理解していないのか、どの部分で不安を感じているのかを把握し、それに応じた説明を行うことが重要です。

双方向のコミュニケーション

「聴くこと」と「伝えること」は、双方向のコミュニケーションの両輪です。どちらか一方が欠けると、効果的なコミュニケーションは成立しません。聴くことで相手のニーズや意図を理解し、伝えることで自分の考えや提案を明確に伝達する。このサイクルがスムーズに回ることで、クライアントとの信頼関係が強化され、より良い結果を導くことができます。

「聴く」ためには、相手の話を遮らず、しっかりと相槌を打ちながら聞く姿勢を持つことが重要です。必要に応じて質問を投げかけ、相手の意図を確認することも大切です。

一方で「伝える」ためには、事前に伝える内容を整理し、ポイントを絞って話すことが有効です。また、相手の反応を見ながら説明を補足したり、具体的な例を加えたりすることで、理解を深めることができます。

思いやり

コミュニケーションの中で、相手への思いやりも大事にしたいです。専門家としての知識や技術も重要ですが、それ以上に大切なことは相手の立場に立ち、その気持ちに寄り添うことです。ご相談者が抱える悩みや不安に共感し、それを理解する姿勢が大切です。

さいごに

「聴くこと」と「伝えること」の両方をバランス良くスムーズに会話することは、簡単なことではありません。だからこそ、相手の話しをしっかりと聴き、明確に伝えることに意識することを心がけたいものです。

相続対策は事前準備が大切です。お早めにご相談下さい。

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この記事を書いた人

栗田 政和

栗田 政和

東京都府中市出身、現在は立川市内に在住。
中央大学法学部卒。
大学卒業後、住宅メーカーに32年勤務した後独立し、
行政書士栗田法務事務所を開業。
現在は行政書士兼相続コンサルタントとして、
立川近郊の相続問題に悩む方の助けになるべく奮闘中。
趣味はバイクツーリング、温泉巡り、幕末歴史小説、プロ野球観戦。