それぞれの立場から考える相続への向き合い方

歳を重ね、ふと「相続」という言葉が頭をよぎり始めるタイミングがあります。

親としては、子供たちに迷惑をかけたくない、財産をどのように分配すべきか悩ましい。

長男としては、責任感から率先して取り組みたいが、具体的に何をすれば良いかわからない。

次男としては、兄にばかり負担をかけたくない、自分も協力したい。

嫁いだ長女としては、実家のことだからといって疎遠にしていたくない、何かできることはないか。

そのタイミングも、家族それぞれの立場や状況によって様々です。

そうなると、なかなか一歩踏み出せず、相続と向き合うことに躊躇してしまうことになってしまいます。

今回は、相続と向き合う際に家族のそれぞれの立場から考えてみました。

親の立場:子供たちに迷惑をかけたくない

歳を重ね、定年を迎えたりリタイヤする頃になると自分の将来や子供たちの将来についての考えがよぎります。特に、「子供たちに迷惑をかけたくない」という気持ちは、親としての願いです。

しかし、実際に相続について考え始めると、財産をどのように分配すれば良いのか、相続手続きが複雑で何から手をつければ良いのか、子供たちに負担をかけたくない、揉め事なく相続を済ませたいなど、様々な不安や疑問が湧いてきます。

だからこそ、まずは第一歩を踏み出したいものです。明日からではなく、元気な今から少しずつ目を向けて準備を進めていきたいです。

自分の希望や考えを整理すること

家族、子供たちに伝えること

話し合いの場を設けること

小さな事から少しずつ準備をはじめていきたいものです。

長男の立場:責任感から取り組みなければ

長男は、家族の中で一番上の立場としての責任感を感じることもあります。将来親の面倒を見なければ、先祖のお墓は、遺産分割は、など不安も少なくありません。

しかし、長男だからといって、すべてを一人で抱え込むのではなく、家族兄弟と協力し、役割分担をしながら将来に向けて向き合っていきたいものです。

何から手をつければいいかわからない、仕事が忙しく時間がない、兄弟姉妹と意見が対立するのではないかという不安もあるかも知れません。

それでもまずは第一歩を踏み出したいものです。

相続に関する書籍や資料を読んだり、セミナーに参加するなどして相続について知識を身につけることもできます。

大切なのは、家族や兄弟とのコミュニケーションをしっかりとることです。

次男の立場:自分も協力したい

次男としては、兄にばかり負担をかけたくない、自分も協力したいという気持ちがあるものです。しかし、どのように協力すれば良いのかわからず、遠慮もあります。

一方で、長男と比べて発言力や影響力が弱いと感じたり、不利な扱いを受けるのではとの不安もありそうです。

それでも第一歩を踏み出すために、大切なのは家族とのコミュニケーションをしっかりとることです。

嫁いだ長女の立場:疎外感と家族への想い

嫁いだ長女は、離れて暮らしているため、相続について疎外感を感じていることもあるかも知れません。しかし、家族の一員として、相続としっかりと向き合うことが大切です。

家族と定期的に連絡を取合って、近況を報告してコミュニケーションをとるように意識したいです。

さいごに

私自身、家族として長男の立場で兄弟と接し、親の立場で子と接するなかで、その立場の違いを感じます。

特に相続は、家族にとって大きな節目であり、様々な想いや悩みが生まれます。だからこそ、それぞれの立場によって想いや不安も少しずつ異なります。

円満な相続を実現するにも、それぞれの想いを理解してコミュニケーションを図ることがとても大切です。

相続対策は事前準備が大切です。お早めにご相談下さい。

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この記事を書いた人

栗田 政和

栗田 政和

東京都府中市出身、現在は立川市内に在住。
中央大学法学部卒。
大学卒業後、住宅メーカーに32年勤務した後独立し、
行政書士栗田法務事務所を開業。
現在は行政書士兼相続コンサルタントとして、
立川近郊の相続問題に悩む方の助けになるべく奮闘中。
趣味はバイクツーリング、温泉巡り、幕末歴史小説、プロ野球観戦。