日々、いろいろな人と会話をします。
家族との会話、友人との会話、ビジネスパーソンとの会話、クライアントとの会話。
人と会話をするとき、最後まで相手の話を聞き続けること、以外と難しいです。
つい、言葉を遮ってしゃべりはじめてしまうことがあります。
今回は、「聴くことの大切さ」について考えてみました。
会話の中での意識について
「話し方」を使い分けることは、普段の会話の中でよくあることです。
友人との会話や家族との会話、仕事での会話。それぞれの状況で「話し方」を使い分けています。
敬語にしたり、謙譲語にしたり、タメ口にしたり。
一人称も変わってきます。自分のことを「私」と言ったり「僕」と言ったり「俺」と言ったり、子供が小さい頃は「パパはねぇ~」なんて言っていたこともあります。
無意識に、ちゃんと使い分けています。
では、「聞き方」はどうでしょうか。
普段、ひとと会話するとき、「話の聞き方」を意識することはありますか?
実は「聞き方」を使い分けるために自分なりに意識していることがあります。
「聞き方」を使い分けるために意識していること。
それは「聞く」と「聴く」の違いです。
「聞く」と「聴く」の違い その1
「聞く」は情報をしっかりと掴むことです。相手の状況や事情を聞くことです。
これは、6W3Hとしてイメージすることができます。
「聴く」は気持ちを感じることです。相手の心の感情を聴くことです。
直接、うれしいとか悲しいとかの形容詞を使って表現することは少ないです。だからこそ、相手の気持ちを感じるために耳を傾けます。
「聞く」と「聴く」の違い その2
「聞く」は自分の経験や知識から相手の状況や原因をわかろうとすることです。賛成のこともあれば、反対のこともあります。
それでも相手と同感するために共通点を探します。
「聴く」は自分がどう思うかではなく、相手がどう思っているかをわかることです。
自分が賛成なのか反対なのかは必要ではなく、相手がどう思っているかを見つけるために耳を傾けます。
「聞く」と「聴く」の違い その3
「聞く」は話題が中心です。そしてその話題(テーマ)に対して自分が言いたいことを用意していくことです。会話のキャッチボールをするために聞きます。
「聴く」は相手の気持ちにフォーカスすることです。その話題(テーマ)ではなく、そのことについて相手がどう思っているか、どう感じているかに耳を傾けます。
「聞き方」の使い分け
「話し方」は使い分けているのに「聞き方」は意識しないとなかなかできません。
「話し方」は学校で習いました。「目上の人には敬語を使いなさい」とか「ゆっくりと、はっきりと」とか。
でも「聞き方」はほとんど学校で習っていません。唯一習ったのは「先生の話しは黙って聞きなさい!」くらいでしょうか。
だからこそ、「聞き方」は意識しないと使い分けることが難しいのかも知れません。
「聞く」ことと「聴く」ことのどちらが重要なのかではなく、どのように使い分けるのかが重要だと思っています。
まとめ
クライアントとの個別相談のとき、「聴く」にスイッチを切り替えます。
ご相談をお受けするとき、状況や事情を「聞く」ことはもちろん大切です。
もっと大切なのは、「相手が理解して欲しいのは、状況ではなく気持ち」だということをいつも意識しながら「聴く」ことです。
そして、気付いてもらうのではなく、本人も気付いていない気持ちと寄り添うことが私の「聴くことの大切さ」です。