歳を重ねると、これまでの経験や価値観を振り返る機会が増えてきます。そんな中で、ふと「自分にとってのこだわりって何だろう?」と考えることがあります。
こだわりとは、人それぞれが大切にしているものや、譲れない価値観です。今回は「こだわり」について考えてみました。
「こだわり」とは
「こだわり」は、「ちょっとしたことを必要以上に気にする」と悪い意味で使われることがありますが、ここでは「他とは違う、自分だけの価値観や基準をもつこと」の意味としてのこだわりです。
「こだわり」の芽生え
歳を重ね、若い頃にはなかった「こだわり」が芽生えることがあります。それは、人生を積み重ねてきたからこそ生まれるものです。
例えば、若い頃はインスタント食品やコンビニ弁当で済ませていたのに、いつの間にか旬の食材や新鮮な野菜を求め、丁寧な調理法を好むようになりました。優先順位が量から質へと変化したのです。
趣味や仕事、人との繋がりなども、少しずつ若い頃と違った「こだわり」に変化します。
若い頃は、社会的な成功や経済的な安定を重視していたことが、精神的な豊かさや人間関係の充実を重視するように。
さまざまな経験から、自分にとって大切なことを意識することが「こだわり」の芽生えなのかも知れません。
「こだわり」のバランス
自分にとって何が大切なのかを意識することが「こだわり」の始まりだとしたら、それは自分のためのルールです。こだわりを持つことで、自分らしさを表現することは大切なことです。
しかし、こだわりすぎるあまり、視野が狭くなったり自分を追い詰めることにならないよう注意が必要です。
また、融通が利かなくなることで周りのひとを困らせることのないように注意が必要です。
「こだわり」と上手に付き合って行くことが大切です。
こだわりとの上手な付合い方
自分がどのようなことにこだわっているのか、客観的に、なぜそのことにこだわるのか、そのこだわりが自分にとってどのような意味を持っているのかを少しだけ意識することで、こだわりをコントロールしやすくなりそうです。
すべてのこだわりを貫き通そうとするのではなく、状況に合わせて、こだわりを捨てることも大切です。こだわりに執着することで、周りの人を困らせては本末転倒ですから。
また、同じような「こだわり」を持つ人と交流することで、自分自身の「こだわり」を客観的に見つめ直し、新たな発見を得られるかもしれません。そこから、共通の趣味に発展するとしたら、楽しみが増えるかも知れません。
相続と「こだわり」の深いつながり
人生の集大成である「相続」も、被相続人の「こだわり」が深く関わってきます。遺言書や財産の分配など、具体的な手続きにおいても、被相続人の「こだわり」を尊重することが重要です。
被相続人の「こだわり」は、単なる好き嫌いではなく、長年培ってきた価値観や信念の表れです。それを無視して相続を進めてしまうと、トラブルに発展する可能性もあります。
相続の場面では、被相続人の「こだわり」を理解し、尊重したいものです。
さいごに
「こだわり」は、歳を重ねることで芽生え、深まることがあります。自分自身をより深く理解し、自分らしい人生を送るために、上手に「こだわり」と付き合っていきたいものです。また、相続においても被相続人の「こだわり」を尊重することが、円満な相続の足掛かりになりそうです。