人と会話しているとき、自分がどのような表情で相手に反応しているのか、ふと疑問に思うことがあります。笑って頷いたり、真剣な顔で相槌をうったり、「なるほど~」って声に出したり場面によって変わります。
受け止め方が似ているようで違うのが、同感と共感です。
今回は「同感と共感」について考えてみました。
同感と共感の共通点
共通点はどちらも相手のことを理解し、受け入れることです。コミュニケーションを円滑にし、信頼関係を築くうえでとても大切です。
具体的には
・相手の話しをよく聞く
・相手の気持ちや考えを理解しようとする
・相手の立場に立って、相手の気持ちや考えを理解しようとする
そして、話しを遮らずに耳を傾けることでしょうか。
同感と共感の違い
同感と共感は、似ているようですが聞く姿勢が少し違うようです。
・「同感」は相手の意見や考え方に賛同することです。例えば相手の悩み事に対しては、自分自身が同じような経験をしたことがある場合は、「わかる、わかる」と頷きます。相手の話しを丁寧に聞くのですが、聞きながら自分の経験と対話するようなイメージです。相手にとっても「わかってくれている」となるので、気持ちよく会話のキャッチボールが進みます。
・「共感」は、相手の気持ちに寄り添うことです。例えば相手の悩み事に対して、どんな気持ちなのだろうか、どうしてそう思うのか、と相手の気持ちをもっともっと知ろうとする姿勢です。相手にとっては「受け止めてくれている」となるので、気持ちよく会話のキャッチボールが進みます。
整理すると、「同感」は聞きながら自分との共通点を探そうとする点で、主役は自分。「共感」はひたすら相手の気持ちに寄り添う点で主役は相手。そのような気がします。
同感と共感の使い分け
友人知人との居酒屋での対話やご相談者との対話など、コミュニケーションの状況は様々です。無意識のうちに同感と共感を使い分けているのですが、少しだけ意識することで、より良いコミュニケーションを図ることが出来そうです。
・相手の意図を理解する
相手が自分の意見や考え方を聞いてほしい場合は、同感の気持ちを示すことで、相手の気持ちを理解します。一方、相手が自分の感情や気持ちを話して聞いてほしい場合は、共感の気持ちを示すことで、相手の気持ちに寄り添います。
・相手の立場に立つ
相手の立場に立って考えて、相手の気持ちや考えを理解することが大切です。相手の立場に立つことで、同感と共感を使い分けます。
・相手の言葉に耳を傾ける
相手が自分の意見や考え方を話しているときは、相手の話を遮らずに、最後までしっかりと聞きます。一方、相手が自分の感情や気持ちを話しているときは、相手の言葉に耳を傾けながら、うなずいたり、相槌を打ったりしながら、相手の気持ちに寄り添います。
さいごに
今、自分の中で「相手を否定しないキャンペーン!」を継続中です。人と人のコミュニケーションの中で、価値観の違いは当然あります。ただ、その違いを否定したり、マウントするのではなく、「同感」と「共感」を使い分けて誰に対しても相手をリスペクトして接したいものです。