日常の中で新聞、雑誌、テレビ、ラジオなどの報道やインターネット、YouTubeなどの情報は、どこまで信じますか?会話の中で相手の言葉をどこまで信じますか?
真実の発信もあれば、意図された発信もあるかも知れません。
今回は「疑うこと」から始める大切さについて考えてみました。
「疑う」の意味
「疑う」を整理するといくつか意味があるようです。
・真実かどうかを確かめる。
「彼は本当に病気なのだろうか? 疑わしい。」というように、真実かどうかを確かめるために疑うことです。
・信頼できないと思う
「彼はいつも嘘をつくので、彼の言うことは信じられない。 疑ってしまう。」というように、信頼できないと思うために疑うことがあります。
・不審に思う
「彼は夜中にこっそり出かけていた。 何をしているのか疑わしい。」というように、不審に思うために疑うことがあります。
・悪い方に考える。悪い方に考えている。
「彼は無断で会社を欠勤した。 病気で寝込んでいるのではないかと疑っている。」というように、悪い方に考えるために疑うことがあります。
・推測する。考えられる原因や結果などを推測する。
「彼は昨日、会社を辞めたようだ。 何があったのか疑われる。」というように、推測するために疑うことがあります。
「疑う」必要性
疑うことはネガティブで、相手に失礼だと感じるかも知れません。しかし、表面的な言葉の解釈だけでコミュニケーションをとることが、結果的に誤解が生じたり、ミスリードに繋がることもあります。「疑う」の意味は、不信感だけではありません。
相手の真意を理解するために、前向きに「疑う」ことも必要な場面があります。
情報を「疑う」
不安を解決したいとき、情報を基に物事を考えます。その基準になる情報が誤っていると、違う方向に向かってしまいます。情報化社会の中で、いろいろな場面で日々膨大な量の情報に触れていますが、その情報の全てが正しいとは限りませんし、中には誤情報や偏見、操作された情報も混ざっている可能性があります。 その情報は誰から発信されているのか、その情報源は信頼できるのかを確認し、情報発信者の専門性、客観性、信頼性などを判断する必要があります
言葉の意味を「疑う」
心の中の想いを相手に伝えるとき、聴き手にその意図が伝わるように言葉を選びます。一つの言葉が複数の意味を持っていることがありますから、その言葉の意味が別の解釈で伝わってしまうことがあります。
だからこそ、聴き手になったときは、相手の気持ちをしっかりと受け止めるために、ひとつひとつの言葉の意味を丁寧に聞くことが大切です。
さいごに
終活や相続のご相談のとき、ご相談者からご自身の想い、状況、希望をお聞きします。難しそうで普段馴染みのない相続について、正確に気持ちを言葉にすることは、なかなか出来るものではありません。
だからこそ、会話の表面的な言い回しだけではなく、言葉の意味を「疑う」ことで、気持ちを正確に受け止めるように心がけたいものです。